子供に少年野球をやらせる親としてこの記事には少し考えるものがありました。
子供に野球をやらせるからには「うまくなってほしい」「うまくなるためにはどう指導するか」を少なからず考えるコーチ、監督、そして親は多いのではないでしょうか?
私もそんな1人です。
横浜ベイスターズを輩出した「堺ボーイズリーグの挑戦」の記事はとても面白いし、私の野球指導に対して考え方も変えてくれました。
https://toyokeizai.net/articles/-/208229
詳しくは上の東洋経済の記事をみていただければと思いますが、私が感じたことを何点かピックアップします。
現状のボーイズリーグ指導の方針の多くは、
「勝利至上主義」になっており、「選手の将来の活躍を見据えた指導」ができていない。そんな勝利至上主義にならない、いわゆる「教育」を堺ビッグボーイズは方針としている。
また最近、堺ビッグボーイズ代表の瀬野さんは「子どもは早熟させたらあかん」と痛感している。
「小中学校の段階で、目立って野球がうまい子が危ないといいます。
大人がすぐに花を咲かそうとするからです。
その先のステージの野球関係者が”即戦力だ”と狙いに来ます。
すぐに、試合に起用したがります。
もちろん、彼らだって潰そうとは思っていませんが、才能を酷使して結果的にそうなっている例をよく見ます。そのときに潰れなくても、上に進んだときに、それまでの無理が積み重なって、ケガや痛みを発症するんです。
小学校、中学校で目立っていた子どもが、高校や大学に進んで手術することが本当に多い。でも、小学校、中学校の指導者は”あ、あいつも手術しよった”というだけで、自分たちの責任だと思うことはない。
非常に考えることですね。小学校の時に上手い子がむしろ無理を強いられてケガをしてしまう・・・。そして記事では黒田投手や上原投手の例に触れています。
たとえば黒田博樹投手は、高校時代まで3番手投手であまり投げていない。大学の後半で出てきてプロ入りした。そして、メジャーリーグでの大活躍を含め、41歳まで一線で活躍することができた。上原浩治投手は高校までは野手がメインで、投手としての機会は大学まで多くなかった。そして、今もメジャーで活躍している。黒田投手や上原投手が中学、高校時代からバリバリ投げていたら、これだけの活躍ができていたか?そうなっていたら、日本球界にとってとてつもない損失ではないでしょうか?反対に若くして大活躍をして潰れた例は、数えきれないほどあります」
そんな中、堺ビッグボーイズの方針は素晴らしいと思います。
「おおまじめに、教育の一環だと思っています。将来、野球で活躍できるように、そして野球をしたことを人生に活かせるように。指導者に一番伝えたいのは、本当に子どもたちの将来につながる指導ができているのか、ということです。
こういうやり方が、全国的に広がってほしい。そういう仲間たちとリーグ戦を戦いたい。野球が好きな子が、思い切り野球を楽しめるようにしたい。野球の競技人口の減少が問題になっていて、普及活動が全国で行われていますが、ただ単に普及活動をするのではなく、どんな野球を教え、子どもたちをどう育てるのかも考えてほしいと思います」
堺ビッグボーイズの挑戦に、少しずつ共感する人が増えている。道は険しいが、「野球離れ」に対する有効な処方せんの一つとして、注目していきたい。
やっぱり少年野球をやらせる親の1人として、子供にプロ野球選手になってほしいとは思っていません。
野球を通じて人間として成長してほしいと思っているに違いありません。
子供が野球を楽しんで、野球をやめてしまっても野球をやったことが人間として大きくなっていれば人生にとって素晴らしいことではないでしょうか。
そんな子供の成長のために少年野球を私も指導していきたいと思います。