子供の問題に親はどこまで介入すべきか
まず、問題点はいくつかあります。実際のトラブル内容にポイントで番号をふっていますので、こちらをひとつひとつ見ていきます。
①叩かれた方の親が叩いた子供を注意する
これは親が人の子供を注意するという事です。野球部などの部活ではよくあることですが、それとは全然違います。よく知らない親の子供を自分の子の話だけを聞いて注意するということ。
②ママ同士が直接対決する
子供の問題に親が直接対峙するのは珍しいことではないかと思います。私は一度息子が3年生の時にケガをする事件がありましたが、それですら相手の親と直接対決はしませんでした。
どのママも自分の子が一番かわいいと思います。なのに、相手のママにその子の悪いところを言って是正させようとするのは、やり方としていいやり方とは私は思えません。熱くなってしまうのは避けられず危険だとすら思います。
③子供同士の問題をどこまで親が管理するのか考え方の違い
Aさんは常に子供に親が介入するタイプで、Bさんは子供にはあまり干渉しないタイプ。Aさんは子供に介入することが親の義務だと考え、子供のことを絶対的に信じている。Bさんは子どもの話は話半分で聞いているという考えのちがい。
このふたりは交じり合えないのので、直接対決すると嫌な気分になるし、分かり合えないと思います。やはり直接対決することがベストだとは私にはどうしても思えません。
⓸相手に公園で遊ぶなという制限をかける
私はAさんの友達ですが、これを聞いた時引きました。公園のマンションはみんなのものだし、同じように管理費も払っています。そんなことを言う権利がAさんにはないと思います。また、Bさんが働いていて毎回公園に出られないことを知っていて強制するのは、それはある意味嫌がらせなのではないかと思います。
あと、一番いけないのは、Aさんが叩いた子を悪くマンションで言いふらしているということです。私はAさんと同じ幼稚園ですが、Aさんの子供もかなりキツイところがあって有名だったので、自分の子を棚に上げて他の子のことを悪く言いふらすのはよくないと感じます。
うちの場合
まず、自分だったらどうするだろうと考えました。
実際にうちの娘も同学年の小学1年生のとき、公園で色々なことは日々起こりました。上の息子が男の子なので、女の子の微妙な問題にどう関わっていけばいいのかが私自身分からないのかもしれません。例えばこんな感じです。
娘「今日ね、公園でね、○○は入れてあげないって言われたの」
私「それは仲間外れだね、大丈夫だった?」
娘「うん、別の子とあそんだよ」
私「え?誰?○○さんとも仲良しになれてよかったじゃん」
おしまい。
別の日は、
娘「今日、クラスの子にブスって言われたの」
私「えーー!その子の方がブスじゃん!娘の方がかわいいから嫉妬してるんじゃない」
息子「そんなやつ、殴っちゃえー!!(笑)」
おしまい。
私は娘に対して放任になるのでしょうか?その子の親に直談判するべきだったのでしょうか?私は娘の話を聞いても、なぜか笑ってしまうのです。娘が自分で解決できる気がしてそこまで熱くなれません。でも、もしけがをしたらその子の親ではなく、まず娘の担任の先生に言うような気がします。だとしても、これまで悪口を言われたくらいで先生に言ったことはありません。私と娘でその場で解決し、様子を見ているのが現状です。
正解はない
子育てにおいて、正解はないと思います。
だから、AさんもBさんも間違えていないと思います。
だけれど、自分が熱くなり、相手の親と戦ってしまうのは、いい結果を招くとは思えません。実際に、直接対決した親同士はほとんどが一番悪い形で決裂してしまいます。子供がこれからあと何年も相手の子供と小学校中学校が同じこと、自分があと何年も同じマンションで住人であることをになることを忘れてはいけません。
やはり、ママ友には踏み込んではいけないルールがあるのです。これは以前の記事-「ママ友は必要か、こんなママ友は危険」の中でいくつかのルールを書いていますので、ご覧ください。
私達母親が成長することでママ友の世界は変わる
子育てしていて、噂話をするママに多いのが働いていないママです。そういうと専業主婦をバカにしていると思うかもしれませんが、私も専業主婦だったので、過去の自分も振り返り、そう実際に感じているから言うのです。
働いていないというより、「自分の世界がひとつしかない、世界が狭いママ」に多い傾向にあります。
だから、そういう意味でも、短時間でも別の世界をつくるために働くことをお勧めします。また、私は息子が小学校の野球部に所属していますが、学年の違うママたちから話を聞くことは子育てにおいて強みになると感じます。同学年のママにはない、経験と知識があります。広い目でアドバイスをくれますし、公平な目で問題を捉えてくれます。
自分が噂話を聞いた時、それをうのみにするのは自分に経験がなく判断に乏しいからです。たくさんの世界が自分にあれば、子育てをしながら迷ったことや判断できないことが起きた時、いろいろな世界の人にアドバイスをもらい、思い込んでいる自分の考えや目線を広げることができると思うのです。
これまでいろいろなママ友トラブルを見てきましたが、子供のこととなると必死になってしまうはだれでも同じです。とくに初めての子は戸惑い、迷いながら子育てするので当たり前のことです。
でも、トラブルが起きた時、その1点に着眼するのではなく、自分が世界を広げることでママ友の問題は大きく変わっていくという事を知ってください。
そのために、私達母親が日々成長して、勉強していかなくてはならないと思うのです。ただ、狭い世界にいても何も変わりません。心無い噂話に怯え、新しいトラブルに一喜一憂する毎日にしたくないなら、違う世界の人の話を聞くこと、仕事で目標を持つこと、本を読んでいろいろな世界を知ることなど自分を高めていく必要があると思うのです。
それが、私達母親が「狭い世界で生きている」と言われないための方法です。
母親業は人生で一番勉強になる仕事です。大人になるための第一歩を母親業で学んでいると言っても過言ではありません。いま、こんな風に母親として悩むことが、これからの人生の大きな糧になると信じています。